ルワンダ共和国について

ルワンダは、中部アフリカに位置する共和制国家。首都はキガリ。アフリカで最も人口密度が高い国である。

牧畜民系のツチの王が農耕民系のフツを支配するルワンダ王国が存在し、抗争が繰り返されていた。

ドイツ植民地、ベルギー植民地時代を経て、1962年独立。

独立直後のルワンダは最貧国の一つだったが、経済再建計画の成果により、ルワンダは発展を続けていた。

1980年代末の時点でルワンダは大きな発展を遂げていたが、都市化の進展や環境破壊、さらにコーヒー価格の暴落などにより貧富の差が拡大。後の紛争の芽が育まれつつあった。
1987年、隣国ウガンダに逃れていたツチ系難民が主体となりルワンダ愛国戦線 (RPF) が結成された。

1994年4月の大統領暗殺を契機に、フツ過激派によるツチ及びフツ穏健派の大虐殺が始まり、犠牲者は80~100万人に達した。

1994年7月、ツチ系難民が主体となったルワンダ愛国戦線(RPF)がフツ過激派を打倒すると、RPFを中核とする新政権が成立。新政権は大虐殺の爪痕を乗り越えようと、国民融和・和解のための努力を行っている。

活動について

活動拠点

首都キガリから南へ60キロにある東部県のブギセラ郡リリマ町で、大虐殺や夫による暴行、貧困などによって心的外傷後ストレス障害を負った女性4人とその家族を支援する働きを2015年2月より開始。

特に、4人の女性の中で最も重症の人とその家族にシェルターを提供し、私たちも起居を共にしながら治療を行っています。

トラウマを負った女性の家族への支援の必要性

心に傷を負った女性の子供たちは、10年、20年の長い時間を経て子どもたちが成人した頃、複雑な形をとって症状が現れると言われています。そのため、女性たちだけでなく、家族を含めて支援し、治療する必要があります。


ニュースレター

短信

不定期ですが、現地の竹内緑よりお届けいたします。

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竹内緑 プロフィール

1954年生まれ。鳥取県出身。
鳥取県立中央病院にて約12年間看護師として勤務。
1992年より、国際NGO(日本国際飢餓対策機構)の海外スタッフとしてソマリア、ゴマ(旧ザイール)の難民キャンプ、アンゴラ、エチオピアなどで緊急救援に携わる。

2006年よりルワンダで、大虐殺によってトラウマ(心的外傷)を負った人たちへの支援に従事する。
2019年、NGO ”ITABWEHO" を設立、その意味は「愛すること、ケアーすること、癒すこと, 供給すること」であり、この代表を務めつつ, 傷ついた人を癒す活動を行っている。

ご支援にご協力ください

ルワンダの現地で働く 竹内 緑

1994年4月ルワンダで大虐殺が勃発し、二百万余りの人たちが難民として近隣諸国へ流出した時、旧ザィールのゴマに在った難民キャンプで数か月間働かせて頂きました。

当時ゴマ難民キャンプは、百万人以上の巨大なもので、大流行していたコレラによる一日の死者が3~5千人と言われ、ゴマの市街は「死体の山」、まるで戦争映画のただ中にいるようでした。

その1年後、再びゴマの難民キャンプへ戻り、3ヶ月間労した後、アンゴラへ移動しました。20年余り内戦が続き疲弊したアンゴラで、アメリカの教会は心に傷を負った子どもたちへのケアのため、村々を巡っていました。この時初めてこの種の働きがあることを知ったのです。そして、その後の働きについて、主の御心を尋ねていたところ、示されたのが大虐殺によって心身に傷を負った人たちの「癒し」でした。

2006年、私はルワンダに遣わされ、実態調査を行いました。ルワンダの人たちは言語に絶する悲惨を経験し、重い人生を生きている人たちでした。ルワンダの報告では、レイプされた女性が37万人余りいると言います。世界的に心的外傷後ストレス障害(PTSD)が女性に多いのは、女性が感性豊かで傷つきやすいという、先天的な理由が大きいのでしょう。そして、神様が私にこの働きを示されたのは、私もまた女性であるからだと思っています。

どうぞこの働きに加わって下さるよう、お願いいたします。

会費・ご支援方法

*それ以外の寄付も随時お受けしております。

お問い合わせ

竹内緑を支えるルワンダの会 事務局

〒680-0463 鳥取県八頭郡八頭町宮谷224-1

日本キリスト教団 八頭教会内

電話:0858-72-0075


2017年 夏の報告会にお越しいただきありがとうございました。

2017年の6月25日~7月23日、7つの会場で報告会で来たことを感謝いたします。

*現地報告会の会場として快く迎えてくださった教会や団体の方々においては、心から感謝申し上げます。

書籍のご案内 ~2016年4月22日刊行~

ルワンダ 闇から光へ 命を支える小さな働き

四六判・104ページ 1,200円+税

 

看護師となって間もない若い日に、キリスト教の信仰を得て、「いかに生きるべきか」と問い続けた著者は、やがてアフリカに派遣された。間もなくルワンダで虐殺が勃発。以来20年あまり、ときに涙し、ときに喜び、現地の人々の苦難に寄り添って働いてきた日々を綴る、感動のエッセイ。

 

推薦の言葉:神田英輔(「声なき者の友」の輪(FVI)創立代表)

アフリカの紛争地域や難民キャンプで、医療従事者として働く現実とはどのようなものなのか。緊張感漂う地に長年身を置いてきた著者が書き下ろした文章は、「平和ボケ」の日本人に「平和」とは何かを改めて問いかけます。本書は、著者の熱意と献身に対して、主がどのように道を開かれたのかという「ものがたり」です。ひとりの女性が主を愛し、苦しんでいる方々に寄り添う道を選んだ時に、ひとつの点に過ぎない小さな働きにしか見えないものが、壮大な「神のものがたり」に組み込まれていることを悟って、小さな自分の活動に意味を見出していく。その心のプロセスが見事に描き出されています。